近年大手の日本企業が海外のIT事業に進出しており、日本のIT業界はグローバル化が進んでいる状況です。
日本で働くITエンジニアの皆さんも、海外の取引先と仕事をする機会が増えたと感じているのではないでしょうか。
ITエンジニアは社内外での打ち合わせや問い合わせの対応も多く、技術力だけでなくコミュニケーション能力や文章力が必要です。
グローバル化が進むIT業界において、英語力を身につけることで仕事も有利に働くことでしょう。
しかし、英語に苦手意識を感じる人は、英語の勉強にも中々身が入らないはず。
そこで今回は、ITエンジニアが英語を勉強するメリットと合わせて、効率の良いビジネス英語の勉強法を紹介します。
【目次】
1.ITエンジニアが英語を勉強するメリット
2.ITエンジニアが外資系で働くために必要な勉強時間とTOEICスコア
3.ITエンジニアが英語を勉強する方法とは
4.エンジニアが効率よく英語学習するには?
5.まとめ
1.ITエンジニアが英語を勉強するメリット
ITエンジニアが英語を勉強するメリットは、大きく分けて3つあります。
・最新の技術情報を知ることができる
・キャリアの選択肢が広がる
・海外のエンジニアとコミュニケーションがとれる
ここでは、上記のメリットを詳しく解説しながら、ITエンジニアが英語を学ぶ重要性について紹介します。
最新の技術情報を知ることがができる
世界では、母国語ではなく英語を公用語とする国がほとんど。
そのため、最新の技術情報の多くは英語で発信されています。
英語が読めない場合、日本語に翻訳されるまで待たなければいけないため、最新情報をキャッチするにはタイムラグが生じます。
また、中には日本語に翻訳されない最新の技術情報があることも。
続々と進歩を続けるIT業界において、最新情報を知っておくことは仕事のスキルアップにも繋がります。
文章を理解できる英語力があれば最新情報をどんどんインプットでき、ITエンジニアとしてより成長できることでしょう。
キャリアの選択肢が広がる
日本だけでなく世界中で必要とされているITエンジニアにとって、最大の課題となるのが言語能力です。
世界に通用する技術を持っていても、周囲とのコミュニケーションができなければ実際に働くことは難しいでしょう。
英語を勉強しておくことは、日本だけでなく海外のIT企業への就職や転職が期待できます。
海外の企業は日本よりもITエンジニアの評価が高いため、英語が話せることでより良い環境で働けるチャンスもあるのです。
また、近年では日本に支社を持つ外資系企業をはじめ、日本のIT企業に就職する場合でもITエンジニアに英語力を求める会社は増えています。
会社によっては、高い技術力だけでなくTOEICの点数を採用の評価基準として定めていることも。
海外で働きたいITエンジニアはもちろん、グローバル化が進む日本のIT企業でも「英語を話せる」ということは、仕事のキャリアアップに繋がります。
将来ITエンジニアを目指して勉強中の人やすでにITエンジニアとして働いているという人も、技術力を磨くのと同時に英語を勉強することが市場価値を高めるポイントとなるのです。
海外のエンジニアとコミュニケーションがとれる
日本のIT企業ではエンジニア不足解消や海外での企業進出を目的に、海外のエンジニアが雇用される機会が増えています。
そのため、外資系企業だけでなく日本のIT企業でも英語が必要なのです。
また、近年では賃金の安価な国へ仕事を委託する「オフショア開発」が進んでいます。
海外のエンジニアが在籍していない日本企業だとしても、海外のエンジニアとコミュニケーションを取らざるを得ない可能性もあるのです。
英語力が備わっていれば、海外のエンジニアとの仕事での行き違いが生まれることなく、円滑に仕事が進められるはずです。
海外エンジニアともコミュニケーションできるほどの英語力があれば会社での評価が上がり、結果的にキャリアアップにも繋がることでしょう。
2.ITエンジニアが外資系で働くために必要な勉強時間とTOEICスコア
ITエンジニアが仕事をするうえで技術力と共に欠かせない存在となっている英語力。
将来外資系企業での就職や転職を考えている人にとっては「どれくらいの英語力が必要なのか」が気になるところですよね。
また、英語ができるITエンジニアを目指すなら、必要な英語力が身につくまでにどれくらい時間が必要なのかも知っておきたいもの。
そこでここからは、ITエンジニアが外資系企業で働くための英語力とかかる期間の目安について解説します。
また、就職や転職時に英語力をはかる目安となる「TOEIC」で高スコアを獲得するコツもお教えします。
ビジネス英語を身につけるための必要な期間
外資系のIT企業で働けるビジネス英語を身につけるために必要な期間は、約1~2年半です。
アメリカ国務省の外交官を養成する語学研修所(Foreign Service Institute’s School of Language Studies)では、日本人がビジネス英語を習得するまでには、およそ2,200時間の勉強が必要と言われています。
ただし、この目安は英語を全く知らない段階から勉強を始めた場合。
日本では小学校~高校までの英語教育で1,200時間程度勉強をしてきたため、社会人であれば1,000時間程度の勉強時間で英語が身につくとされています。
ビジネス英語を身につけるために必要な期間を正確に割り出すにはまず、1日にどれくらい英語を勉強するかを決めることが必要です。
毎日の勉強時間が長ければ当然早い期間で英語が身につきますし、ほとんど英語の勉強ができなければ多くの期間を必要とするでしょう。
冒頭でお伝えしたビジネス英語を身につけるまでに必要な期間は、1日1~3時間英語を勉強した場合の目安です。
外資系企業で働ける程度に英語を身につけるためには、長期間継続して勉強を積み重ねていくことが大事です。
TOEICスコアを高めるために必要なこと
その人の英語を可視化する目安として、日本の企業では重要視されている「TOEIC」。
TOEICには全5種類のテストがありますが、受験者の9割を占める「TOEIC Listening& Reading(L&R)」が最も一般的です。
TOEICスコアを高めるために必要なのは、まず英語力を評価する基準を知ることです。TOEIC Listening&Readingでは、リスニングとリーディングの2つのセクションに分かれています。
つまり、TOEICで高スコアを出すためには、以下の能力が重要となるのです。
・英語を聞く能力
・英語を読み解く能力
英語を聞く能力と英語を読み解く能力を高める方法は、以下より詳しく紹介します。
TOEICのリスニングセクションは、会場で流れる英語の音声を聞き取って回答を導き出さなければいけません。
そのため、高得点を出すために英語を聞く能力を高めるには、ネイティブな英語の発音に慣れることが必要です。
ただし、TOEICでは「なまりのある英語」にも慣れる必要があります。
実際にTOEICのリスニングセクションでは、以下のなまりのある英語が登場しています。
・イギリス英語
・アメリカ英語
・カナダ英語
・オーストラリア英語
TOEICでは一般的なアメリカ英語だけ勉強するのではなく、さまざまな英語のなまりにも注意して勉強しましょう。
TOEICのリーディングセクションは、短文と長文の穴埋め問題と文章読解問題がメインとなっています。
英語を読み解く能力を高めるには、語彙力を増やすだけでなく英語の文法を正しく理解する必要があります。
日本の学校の英語教育でも重視されていたポイントのため、それほど難しくはない勉強法でしょう。
TOEICで高得点を獲得するには、中学~高校レベルの英単語を覚え直すだけでなくTOEICによく出題されるビジネス単語も同時に覚えてください。
多くの英単語を記憶するには、忘れないように何度も英単語に触れる機会を増やすことが大切です。
文法を正しく理解するためには、苦手または理解できていない文法を洗い出すことです。
基礎的な文法が理解できていないなら、イチから文法を学びなおしてください。
また、TOEICでは限られた時間内で長文を読み解く問題が出題されるため、日常的に英語の長文を読スピーディーに読み解く力を鍛えましょう。
外資系エンジニアで活躍するための英語の能力レベル
「英語学習ひろば」が外資系企業で働く人達を対象にしたアンケートによると、外資系企業で働くためには、TOEIC700点~800点の英語能力レベルが必要だと回答しています。
ただし、TOEICはあくまでもリスニングとリーディングに特化した試験。
実際にITエンジニアとして外資系企業で働くには、英語を話すスピーキング能力と英文を書くライティング能力も必要です。
外資系企業でITエンジニアとして活躍するには最低でも中級レベル、できれば上級レベルの英語能力を身につけなければいけません。
3.ITエンジニアが英語を勉強する方法とは
ITエンジニアとして英語を身につけたいと思っても「どんな勉強をすれば分からない」という人は多いはず。
ITエンジニアが仕事で通用する英語を勉強するためには、以下の勉強が重要です。
・リスニング
・スピーキング
・リーディング
・テキストコミュニケーション
ここでは、ITエンジニアが英語を勉強するおすすめの方法を各項目に分けてお教えします。
リスニング編
TOEICで高スコアを出すためにも必要なリスニング。
会議や不具合の対応などコミュニケーションが欠かせないITエンジニアとして働くには、英語を聞き取れる能力が欠かせません。
ITエンジニアとしてリスニング能力を高めるには、以下の流れで勉強するのがおすすめです。
1.音楽・ドラマ・映画などで英語の日常会話を勉強する
2.TOEICの教材やYouTubeなどでビジネス英会話を勉強する
3.テック系のニュースや講義を聞いて専門的な英会話を勉強する
楽しく勉強できる音楽やドラマで基本的なリスニングを学んだら、少し難しいビジネス英会話、そして最後に仕事で必要となるIT関係の動画などで学びを深めていきましょう。
最初からビジネス英会話や専門的な英会話から始めると、リスニングのハードルが高くなるのでおすすめできません。
スピーキング編
英語のリスニング能力が高まったら次は、英語を実際に話してみることも大事です。ITエンジニアは仕事上、自らの考えや意見を相手に伝えなければいけない状況も多いため、リスニング同様に集中的に勉強すべきです。
ITエンジニアとして英語のスピーキング能力を高めるには、以下の方法で勉強してみてください。
1.日常に起きた出来事や考えを英語にして声に出す
2.リスニングの内容を復唱してみる
3.オンライン英会話を始める
英会話は定型文があるわけではないため、さまざまな状況に合わせて相手に伝わる話し方を考えなければいけません。
そのためにも、毎日の出来事を英語に変換して説明してみてください。
さまざまな場面を英語で説明できるようになれば、自然にスピーキング能力も上がっていくはずです。
また、教材を使用してスピーキング能力を高めるには、リスニングの内容を復唱する習慣をつけましょう。
復唱することでネイティブな英語の発音や文章を話すリズムが身につくことでしょう。
オンライン英会話を始めてみるのもおすすめの勉強法です。
オンラインならスキマ時間でも勉強ができますし、講師と英会話をすることでスピーキング能力も各段に上がります。
リーディング編
TOEICではスピーキング能力と共に重要となるリーディング能力。
ITエンジニアの仕事では英語で書かれたコードの解析はもちろん、ビジネスメールや会議の資料などを読む能力、そして最新のIT技術を学ぶ場でも活かされます。
ITエンジニアとして英語のリーディング能力を高めるには、以下の勉強方法がおすすめです。
1.「Codecademy」でITの基礎知識を英語で学ぶ
2.「TechCrunch」など海外のITニュースを読む
3.ビジネス系の本や参考書を読む
ITエンジニアがリーディングを勉強するなら、英語でプログラミング言語などを解説している「Codecademy」がおすすめ。
実践力となる情報や日常的に目にしている機会も多い文章が登場するため、通常の英語の文章よりもとっつきやすいのが特徴です。
また、IT業界の最新情報を知れる機会になる、無料で公開されている「TechCrunch」などのITニュースにも触れておきましょう。
ITエンジニアとしての知識が深まるだけでなく、ビジネス英語を読み解く力も身につきます。
リーディング能力が上がってきたら、今度は英語で書かれた1本や参考書にチャレンジ。
気になっていたけれど日本語訳が出版されていないビジネス書や参考書を、この機に読んでみるのもおすすめです。
テキストコミュニケーション編
海外のエンジニアとSlackやメールでやり取りする場合、テキストコミュニケーション能力が必要です。
リーディングだけでなくライティング能力も必要となるため、ITエンジニアとして英語を活かしたいなら文章力を鍛えましょう。
ITエンジニアとしてテキストコミュニケーション能力を高めるには、以下の勉強法を試してみましょう。
1.ITエンジニア向けアプリ「エンジリッシュ」で勉強
2.ITエンジニアのコミュニティに参加する
ITエンジニア向けに開発された英語学習アプリ「エンジリッシュ」では、仕事で使える実践的な英単語や英文を学べます。
スマホを使えばスキマ時間で勉強できるため、毎日継続しやすいのもメリットです。
ITエンジニア向けのコミュニティを探すなら「46 Slack groups for developers」がおすすめです。
コミュニティの内容やコミュニケーション頻度がまとめられているため、自分の英語力や知りたい分野に合うコミュニティを見つけられます。
4.エンジニアが効率よく英語学習するには?
ITエンジニアとしての勉強や仕事のかたわらで、レベルの高い英語を勉強するには難しいと感じる人も多いことでしょう。
しかし、スキルアップや仕事の可能性を広げるなら、できるだけ早い内から英語を学習しておきたいもの。
そこでここでは、ITエンジニアが効率よく英語学習する方法についてお教えします。
自分のペースで英語学習ができる
取り掛かっている仕事の進捗状況によっては、勤務時間も不規則になりやすいITエンジニアの仕事。
その中で高度な英語を身につけるには、継続的に英語学習を続けられる方法を編み出さなければいけません。
特に仕事が不規則なITエンジニアは時間の確保が難しいため、英会話教室など決まった時間と場所で英語を学習する勉強方法は向いていません。
英語を学習するなら、自分のペースに合わせて英語を学べる方法がおすすめです。
英語学習の習慣を身につけられる
1,000時間もの英語学習を継続するためには、途中で投げ出さずに続けられるような習慣を身につけなければいけません。
英語学習を習慣づけるには、ただ英語を学ぶのではなく勉強を楽しむ心がけも必要です。
特に机に向かって黙々と勉強するような方法は、集中力が続かずに途中で投げ出しやすいため、自分が積極的に英語学習に参加できる方法を見つけるべきです。
気が済むまで繰り返し練習
英単語や英文を覚えようとする場合、1回見たり聞いたりしただけで完璧に記憶できることはまずありません。
英語力を上げるためには、繰り返し練習することが大切です。
分からない英単語や発音があった時は、そのままにしてはいつまで経っても身になりません。
英語の苦手分野が分かった時はそのままにせず、その場で何回も練習することでだんだんと身についていくはずです。
5.まとめ
世界で活躍できる機会があるITエンジニアにとって、英語はキャリアアップや仕事の選択肢を増やすために必要なアドバンテージです。
仕事の合間に英語学習を継続することは大変な道筋ですが、将来の夢のためにも無理せず自分のペースで英語を続けていくことが大切です。
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