英語学習において音読が重要なのはなぜ?英語音読学習のメリットと学習に役立つ3つのポイント

「読む」「聞く」「書く」「話す」という英語の4技能の中で、日本人の英語学習者が一番苦労しているのが「英語を話す」ことだといわれています。

そんななか、英語学習を効果的に進めるために「音読」が注目されているのをご存じでしょうか。正しいやり方で英語の音読練習をすれば、確実に英語力は上がるのです。

今回は、英語学習に効果の高い「音読」について、初心者の方にも分かりやすく解説します!

 

1. 英語学習において音読が重要な理由とは

自分の中に英文表現を蓄積していくには、ひたすら音読したり、ひたすら聴き続ける必要があります。

これは英語学習で上級者に到達した人たちが通った道です。この「ひたすら音読&ひたすら聴き続ける」という行為は、英語学習において避けて通れません。

黙読は「目で読む」作業なのに対して、音読は「目で読み、声に出して耳で聞く」と複数の作業を同時に行います。音読をしているとき、脳内では音読の内容を「認識」し、声に出すことで「表現」をしているのです。それによって、視覚や聴覚など複数の感覚機能を使うため、脳の働きを高めることができます。

また、音読をしていると、さまざまな記憶機能を刺激します。その記憶機能が相乗効果を生み、記憶への定着が早まるのです。

・音韻ループ:音読学習で口を動かし、自分の声を自分の耳で聞く

・構音リハーサル:音読している際の口の運動

これらの行動により、声を出さずに黙読学習をしただけの場合と比べて、音読を経た情報の方が記憶に定着するのが速いと科学的に立証されているのです。

 

2. 英語で音読学習をすることで得られるメリット

音読を辞書で引くと「声に出して読むこと」とあります。ここでは、英語学習において音読が重要な理由について解説します。

・スピーキング力を高めることができる
・フレーズを覚えることで、すぐに実践につなげやすい
・アウトプット学習なので、英語が身につきやすい

音読には、読むことだけでなく話したり書いたりすることなどにも、さまざまな効果があるとされています。それぞれ順番に見ていきましょう。

 

スピーキング力を高めることができる

音読はスピーキング力強化にも効果的です。音読するときはいきなり読まずに、まずはお手本を聞いてから音声を真似るように音読するようにしましょう。

真似ることで、英語独特のリエゾンやリズム、イントネーションを身につけられ、発音が矯正されます。それによってネイティブ・スピーカーにとって理解しやすい発音で話せるようになれ、より相手に伝わりやすい英語を話せるようになります。

また、自分で使えそうな表現や言い回しが多く含まれた英文を使って音読トレーニングを繰り返し行えば、それらの表現・言い回しが定着します。話すとき、書くときに使えるようにすることも可能になるのです。

 

フレーズを覚えることで、すぐに実践につなげやすい

音読をしていると、意味のかたまり、つまりフレーズごとに英語を理解できるようになります。フレーズを覚えれば、ライティングのスピードも早くなります。「音声」と「文字」を結びつけることにより正確な発音方法を理解できるようになり、自分でも正確に発音できるようになるのです。自分で正確に発音できるようになれば聞き取れるようになります。

また、ネイティブが英語を話すとき、単語を1つ1つ切って発音するのではなく、複数の単語をつなげて発音します。いわゆる「リンキング」(リンキングは2つの音が連結すること)を意識することが大切。どの音と音がリンキングしているのかを理解することで、実践でも聴いて理解できるようになるのです。

 

アウトプット学習なので、英語が身につきやすい

音読学習は情報を取り入れる機会(インプット学習)になるだけではなく、同時に情報を使う機会(アウトプット学習)になります。

音読トレーニングは、英単語と英文法の知識を自動化させるアウトプット学習なので、理解するための時間が短くなりスラスラと読めるようになります。

単語や熟語は文脈(コンテクスト)で覚えることがとても大切だと言われています。どんなニュアンスなのか、どういうシーンで使われるのかが分かれば、状況に適した単語を選択できるようになるからです。

ポイントとしては、音読をする前に、不明な英単語の意味を調べ、英文の構造について整理する精読・品詞分解を行うこと。

その後に音読学習を行えば、「新しい知識のインプット」と「アウトプット(英会話の練習)]を同時に行えますので、記憶に定着しやすくなります。

3. 英語の音読学習する際に知っておくべき3つのポイント

音読のメリットをうまく活用できれば、音読で大きな効果が期待できるといえます。英語の音読はメリットが多い一方で、注意すべき点もあるので確認しておきましょう。
ここでは、これらの音読をする際のポイントを見ていきます。

以下3つのことができているかどうか、確認してみてくださいね。

・フレーズや単語の意味を分からないまま進めない
・読むことを目的にせず、実践場面を意識して学習する
・音読する際に、正しく発音できているかフィードバックを受ける

 

①フレーズや単語の意味を分からないまま進めない

音読では、基本的に返り読みはできません。文章の意味をイメージしながら、前に前に読み進めていかなくてはならないのです。つまり音読は「英語の語順に慣れる」ためのトレーニングになります。

そんな音読で注意したいのは、意味などを考えないで棒読みしてしまうことです。

英語学習の音読では、ただ何回も読めばいいというわけではありません。正しい発音やイントネーションなどを心掛け、頭の中で英文を英語のまま理解しながら音読を繰り返して英語の発音、英文の構造などを体に覚えさせていく必要があるのです。

そのため、音読に用いるテキストは書かれている単語の意味・発音すべてを理解できる(スクリプトを見れば、楽々と意味が理解できるレベル)ものを選ぶようにしましょう。見たことも聞いたこともないというレベルの単語は、ほぼゼロという教材を選ぶのです。

そうしないと、音読で大切な「返り読みをしない」ということが困難になります。音読は「既に持っている知識を使えるようになるためのトレーニング」ということを覚えておきましょう。

 

※返り読み…日本語とは文法が違う英語を、日本語と同じ方法を用いて、意味を理解しようとする方法。

 

②読むことを目的にせず、実践場面を意識して学習する

英語の音読は、音読しながら同時に英文の内容を理解していく練習です。
たとえば、「book=本」「本=book」、「go home=帰宅する」「帰宅する=go home」など、英語から日本語、日本語から英語と、いずれの言語からもその意味や内容が即答できるように単語や熟語を覚えることで英会話が上達するのです。

 

しかし音読で読むことに意識が行き過ぎてしまうと、英文の内容が理解できず、結果的に上記で示したような英語の語順を覚えたり、五感を覚えたりする「基本の音読の効果」が薄くなってしまうのです。

そのため、音読をする際は、実際に会話をするのと同じように、実践的に音を聞き、回答を考えることが大切です。そのときは、読みながら英文の意味を理解していくようにしましょう。

③音読する際に、正しく発音できているかフィードバックを受ける

英語音声を真似して音読したとしても、本当に自分の発音が正しいのか、自分で客観的に判断するのは難しいものです。
そのため、英語音読の効果を最大限に活かすために、音読は定期的にネイティブの知り合いか英語講師に聞いてもらうと良いでしょう。

音読と第三者からのフィードバックを組み合わせることで、効果を最大限に引き出せるはずです。

 

4. 英語学習を進めていく中でよく聞かれる質問

ここからは、実際に英語学習を進めていく中でよく聞かれる質問について答えていこうと思います。

音読関係の質問の中で、特に知っておいてほしい疑問・質問について3つピックアップしました。これから英語学習を進める予定の方は、ぜひ参考にしてくださいね。

 

「音読は英語学習のどれくらいの割合にすればいいですか?」

実際に英語の音読をどのくらい行えば効果が出るか知りたい、という人も多いでしょう。英語の音読で効果が出る回数として挙げられているのが、30回・50回以上という基準です。

30回音読してみると、文を30回読むのに何分かかったかや、知らない単語で止まらずに、すらすら読めたかなどが把握でき、自分の英語レベルが分かります。英語の音読は回数をこなせばこなすほど効果が出ると言われているため、ひたすら音読する「50回以上」は長期記憶に有効と言われています。

また、

・短期の英語力を身に着ける…定期テスト、TOEIC、英検の合格対策など

・長期的な英語力を身に着けたい…将来ネイティブレベルの発音になりたい、英語を話せるようになりたい、など

などによっても音読学習の時間は推移します。短期なら多め、長期なら少なめを継続するのがおすすめ。
短期学習の場合は目的達成のための期間が短いので、音読学習は多めに設定するのがいいでしょう。逆に長期計画の場合は、むしろ少ない回数にして、継続して行うことが重要です。

「声に出さず、心の中で読むだけでもいいですか?」

黙読は「目で読む」作業ですが、音読は「目で読み、声に出して耳で聞く」と複数の作業を同時に行います。そのため、声を出さずに黙読学習をしただけの場合と比べて、音読を経た情報の方が記憶に定着するのが速いのです。

正しい発音や音声変化、英語らしいリズム感、抑揚を再現できるように朗読しましょう。そうしないと、ただ読み上げることになってしまい、練習の意味がなくなってしまいます。
音読学習を行うなら、必ず声に出して行うようにしてくださいね。

「英語の音読をする上で自分にあった教材をどのように見つければいいですか?」

基本として、正しい発音がわからないと音読ができないので、音読学習のテキストは「お手本の音声が付いている教材」を選びましょう。
また、音読に使う文章の単語や文法は知っている状態が望ましいので、今の自分のレベルよりも少し易しいものをえらぶのがおすすめです。
音源のスピードも自分のレベルに合わせて調節できるとよりよいですね。

 

5.「英語学習に音読を取り入れたことで体感したこと」

PlusOneのYoutubeのパーソナリティでも活躍している「Akira」に英語学習に音読を取り入れたことで感じたことをインタビューしました。

音読は私が一番最初に英語の先生と一緒に学習した方法の一つで、振り返ってみれば、音読だけでも英語学習として十分なくらい、強力な学習方法だったと実感しています。

私が実践していた音読練習は、自分一人で音読するものではなく、私が音読する本の内容を先生が理解できる様、正しく読めるよう練習するというものでした。

私が何を言っているのか先生が理解するためには、まず発音が綺麗でなくてはなりませんし、意味の通らない部分で区切って読んでいては発音が綺麗だったとしても通じません。

とても厳しい練習でしたが、自分の発音で通じない部分、通じない読み方をしている場所を把握でき、通じるように修正していくことで自分の英語がどんどん磨かれて行きました。

 

6.音読は英語を習得するための基本トレーニング

音読は英語を習得するための基本中の基本のトレーニングですから、音読は確実にあなたの英語力を押し上げてくれます。インプット学習だけではなく、アウトプット学習も同時に行うことで記憶に定着しやすくなるからです。

しかし、「ただ読むだけ」「とりあえず音読」では、いつまで経っても英語の力はつきません。効果を最大限に引き出す音読練習で、英語学習の質を上げていきましょう。

「英会話が思うように上達しない」と思っている人は、音読にきちんと取り組んでください。効果的な英語音読で、リスニング力もリーディングスピードも上げていきましょう。

もし、どうしても音読と同時に意味を理解するのが難しい場合は、スクリプトのレベルが合っていないのかもしれません。少し簡単な英文を使って試してみてくださいね。

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